社会 2022年05月26日 06時00分

 昨今、暴動や過激なデモ鎮圧のために使われることの多いゴム弾。銃弾のような殺傷能力はないが、当たり所が悪ければ、大変な事態を招いてしまうこともあるようだ。

 アメリカ・コロラド州で、とある住宅に侵入しようとした男性に向けて、警察がゴム弾を発射した。これにより睾丸破裂のけがをした男性が、同州警察を訴えたと海外ニュースサイト『kdvr』『Patabook』などが5月21日までに報じた。

 ​>>32歳男、50代彼女を切り刻んで殺害 睾丸を切り落とそうとしたことが原因? 隣人が音に気付いて通報<<​​​

 報道によると2020年5月25日午後10時ごろ、男性A(年齢非公表)が仕事を終えて、元妻(年齢不明)の暮らす住宅に立ち寄ったという。当時Aと元妻は別居しており、この日、Aは娘の荷物を取りに来たそうだ。娘を車の中に残しAは家に入ろうとしたが、住宅の玄関やガレージはすべて施錠されていた。

 いつからAと元妻が別居をしていたのか、家族構成などは不明だが、事件当時この住宅は、Aと元妻の共同名義で借りているものだったと伝えられている。

 Aは、元妻にドアを開けるよう求めるも拒否。Aは持っていた電動ノコギリで、ガレージの扉を切断して開けようとした。Aは電気技師のため、工具を車に常備していたそうだ。元妻は警察に通報。しばらくして駆け付けた警察が、電動ノコギリを持ったAを発見した。警察官は「床に伏せろ」と命令したという。Aは警察の命令に従い、電動ノコギリを地面に置き、両手を上げたそうだ。

 この時、Aが下がったズボンを上げようとしたところ、警察官が突然ゴム弾をAに向けて発射。ゴム弾はAの股間に命中したという。Aは病院に搬送されるも、右の睾丸が破裂しており、睾丸除去手術を受けたという。

 のちに警察は、強盗未遂、嫌がらせなどの容疑でAを逮捕、起訴した。だが裁判所は「警察の過剰暴力を正当化するためだけの訴え」として、Aを不起訴処分にした。ゴム弾を発射した警察官は、特におとがめなしだった。

 警察の対応に不満を抱いたAは2022年3月9日、無抵抗のAに対し、過剰な力を行使して市民権を侵害した行為が憲法違反に当たると主張し、治療費や慰謝料、懲罰的損害賠償を求めて同州オーロラ市警察を訴えたという。なお、具体的な訴額は報じられていない。

     ===== 後略 =====
全文は下記URLで

https://npn.co.jp/article/detail/200021640