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急速な円安、日銀の金融政策が要因とはみていない=黒田日銀総裁
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[東京 30日 ロイター] - 日銀の黒田東彦総裁は30日、参院・予算委員会で、3月以降急速に進んだ円安について「日銀の金融政策が為替に影響がないと言うつもりはないが、大幅な円安が一時急速に進んだ時の要因が日銀の金融政策であったとはみていない」と話した。

小西洋之委員(立憲民主・社民)が大幅な円安と日銀の異次元の金融緩和の因果関係を質問したことへの答弁。黒田総裁は「最近の円安には、ロシアのウクライナ侵攻によって原油価格が一時1バレル=130ドルを超える異常な状況になったことも影響していたと思う」と述べた。

足元でドル/円は127円付近で推移している。黒田総裁は、現時点では比較的安定した推移に戻っているとの認識を示し「ロシアのウクライナ侵攻直後にあった急速な円安は経済にも好ましくないと思うが、今はそうした状況は改善されている」と話した。

4月の消費者物価指数(除く生鮮食品)は前年同月比プラス2.1%で2015年3月以来の伸び率となった。黒田総裁は前年比の上昇のうち、ドル建ての国際商品市況の上昇の影響が約4分の3、円安の影響が約4分の1と説明。「現在の強力な金融緩和を粘り強く続けていくことで、感染症の影響からの回復途上にある日本経済をしっかり支えていく」と改めて述べた。

(和田崇彦)