※2022/06/03 10:33

 政府は3日午前、「すべての女性が輝く社会づくり本部」(本部長・岸田首相)などの合同会議を首相官邸で開き、「女性活躍・男女共同参画の重点方針2022」を決定した。男女間の賃金格差の開示について、企業に加え、国と自治体にも義務づけることを打ち出した。女性活躍推進法の省令を改正し、7月に施行する。

首相は会議で「男女共同参画は岸田内閣が目指す個性と多様性を尊重する社会に不可欠な要素だ。女性の所得向上につながる政策を強力に進める」と語った。

経済協力開発機構(OECD)によると、日本の女性の賃金は中央値でみて男性の77・5%にとどまり、OECD加盟38か国の平均88・4%と大きな差がある。重点方針では、女性の経済的な自立について「我が国の経済財政政策の観点からも喫緊の課題だ」と指摘し、首相の看板政策「新しい資本主義」の中核と位置づけた。

 賃金格差の開示は、従業員300人超の企業に義務づける。「国・自治体も同様に開示を行う」とも明記した。正規と非正規雇用に分けた開示も求め、従業員100人超の企業については「施行後の状況を踏まえ、検討を行う」とした。

 ひとり親への支援策では、養育費について「離婚の際に支払うのは当然だという意識改革を強力に進める」とし、受取率に目標数値を設けることも掲げた。女性のデジタル技術習得と就労を3年間集中支援することや、男女共同参画センターの中核となるナショナルセンターの整備も盛り込んだ。

女性活躍・男女共同参画の重点方針2022のポイント

続きは↓
読売新聞オンライン: 男女の賃金格差、300人超の企業と国・自治体に開示義務…首相「女性の所得向上を強力に」.
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20220603-OYT1T50125/