岡山県新庄村の毛無山(1219メートル)が山開きし5月29日、登山者の安全を山頂で祈願する恒例の祭事が行われた。本格的な夏山シーズンを迎え、ブナの原生林に新緑があふれている。

 村出身の安藤哲信(てつあき)さん(64)=総社市=や村民の4人が午前6時半に入山。頂上にある岩のほこらに着くと、麓にある田浪地区の住民が作ったしめ縄と厄よけの木札を新調し、お経を唱えた。

 山頂からは村の田園風景や雄大な蒜山三座、日本海などを望め、夫婦やグループなど登山愛好者が次々と訪れて記念撮影を楽しんでいた。

 新型コロナウイルス感染防止のため、3合目付近で護摩法要などを行う「山まつり」は3年連続で中止した。

 安藤さんは「新型コロナの早期収束も願い、豊かな水を育む森に感謝した」と話した。

 村は10月末までのシーズン中、約2万人の登山客を見込む。
(2022年06月03日 17時03分 更新)

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