https://mainichi.jp/articles/20220609/k00/00m/040/077000c

無承認のニキビ治療薬をインターネット上で販売したなどとして、警視庁生活環境課は9日、医薬品医療機器法違反(無許可販売など)の疑いで、
医薬品販売会社「コスメエース」(東京都江戸川区)代表取締役の河邨(かわむら)弘隆容疑者(85)=千葉県船橋市海神町南1=を逮捕し、法人としての同社を書類送検したと発表した。

 生活環境課は、河邨容疑者が自宅でニキビ治療薬を製造し、2019年5月~22年2月に少なくとも約1万9000個を販売して計約6000万円を売り上げたとみて調べる。肌がかぶれたり、発疹が出たりするなどの健康被害が確認されているという。

 逮捕容疑は21年8月下旬~22年2月中旬、同社の販売サイトなどで、都内に住む女性ら9人に無承認のニキビ治療薬「サリチル酸マクロゴール20gチューブ」など
6商品16点(計約5万4300円)を販売したなどとしている。「売っていた商品が医薬品とは思っていなかった」と容疑を否認しているという。

 生活環境課によると、販売されていた無承認薬には、抗菌作用のある「サリチル酸」が市販薬の約50倍含まれていた。
都と千葉県が16~20年に無承認の医薬品を販売したなどとして16回にわたって販売停止命令などの行政処分を出していたが、河邨容疑者は従わなかったという。