福岡県篠栗(ささぐり)町で2020年4月に碇翔士郎(いかりしょうじろう)ちゃん(当時5歳)が十分な食事を与えられず餓死した事件で、保護責任者遺棄致死罪に問われた母親の碇利恵被告(40)に対する裁判員裁判の第5回公判が10日、福岡地裁(冨田敦史裁判長)であった。「ママ友」の赤堀恵美子被告(49)=同罪などで起訴=が証人として初めて出廷したが、赤堀被告は証言を拒み、休廷などを挟んで、約20分で尋問は終了した。赤堀恵美子被告の法廷でのやり取りは次の通り。
◇「亡くなったこと知っていますか」

冨田敦史裁判長 おはようございます。

赤堀被告(以下、A) おはようございます。

(宣誓読み上げ、裁判長からの説明)

冨田裁判長 証言によってあなた自身が有罪の判決を受ける恐れがある時は、証言を拒むことができます。

A はい。

検察側 碇(利恵)被告と面識はありますね。

A はい。

検察側 碇被告とはいわゆる「ママ友」の関係?

A これから私の裁判があるので、答えることはしません。

検察側 (碇)翔士郎ちゃんが餓死したことに関して、保護責任者遺棄致死罪で起訴されていますよね。

A 答えません。

裁判長 弁護側からも質問をしてもらって、関係あるから答えたくないなら、そう言ってください。

弁護側 赤堀さん、あなたの責任を問うているわけではないですが、翔(士郎)ちゃんが亡くなったことは知っていますか。

A 答えません。

弁護側 知っているかどうかも。

A はい。

弁護側 翔ちゃんが亡くなった責任は誰にあると思いますか。

A 答えません。

(碇被告が首をかしげる)

(審理中断)

(審理再開)

裁判員 今回、子供が亡くなったことについてどう感じていますか。

A 答えません。

冨田裁判長 続かなそうなのでこれで終わりに……。

弁護側 面識あると答えられたので、その点について質問していいですか。

A はい。

弁護側 利恵さんと面識あるんですよね。

A はい。

弁護側 利恵さんが一軒家に住んでいたことは。

A 答えません。

弁護側 赤堀さんは賃貸でしたね。

A 答えません。

(碇被告が首をかしげる)

弁護側 利恵さんと知り合ってから、あなたは化粧品とか服装とか利恵さんのまねをするようになってますよね。

A 答えません。

弁護側 利恵さんと赤堀さんの生活の違いから、妬ましかったのでは。

A 答えません。

毎日新聞
https://news.yahoo.co.jp/articles/ded150d67cbafcbb50e492cece9dd561b9a4ad70