記者の質問に回答するプーチンの正論をご覧ください


質問:実際には穀物はあるのに、ウクライナの港からの積み出しをロシアが妨害している、とする非難があります。

プーチン大統領:それはまったくのはったりです。そのわけをお話ししましょう。
第一に、客観的な事柄がいくつかあるので、お聞かせしましょう。世界では、年間8億トンの穀物(小麦)が生産されます。今、ウクライナには2000万トンを輸出する用意があると言われています。2000万トンは、世界で生産される8億万トンのうちの2.5%に過ぎません。また、世界の総食料生産量のうち小麦が占める割合は、(国連のデータによれば)わずか20%です。すなわち、ウクライナが言う2000万トンは全体の0.5%に過ぎないのです。
ウクライナ産穀物の積み出しについては、我々は妨害などしていません。穀物積み出しの方法は、いくつかあります。
一つは、ウクライナが管理する港経由の積み出しです。黒海沿岸のオデッサやその近辺港がまず挙げられます。港へのアクセスに地雷を敷設したのは我々ではありません。ウクライナが仕掛けたのです。
私は西側の同僚に対して、こう何度も言ってきました。「地雷を撤去して、穀物を積んだ船が出港できるようにしてくれ。そうすれば我々としても問題なく平和に船が公海へと航行するのを保障する。」と。
二つ目の方法も可能性としてあります。アゾフ海沿岸にあるロシア管理下の港(ベルジャンスク、マリウポリ)の利用です。この港を経由してウクライナ産穀物を含む貨物を支障なく積み出す用意が、我々にはあります。
三つ目の方法としては、ウクライナからドナウ川とルーマニアを経由して穀物を出荷することも可能です。
四つ目は、ハンガリー経由。
五つ目としては、ポーランド経由も可能です。
最後に、もっとも簡単な方法として、ベラルーシ領土経由の輸送があります。が、その実現には、ベラルーシに対する制裁を解除しなければなりません。しかし、これはもはや我々の問題ではありません。

要するに、ウクライナからの穀物の積み出しに問題など存在しない、ということです。