全身が金色に輝くオタマジャクシ十数匹が、神戸市北区、坊ケ内一成さん(62)の田んぼで見つかった。専門家によると、黒い色素を形成する酵素を遺伝子に持たないアルビノの個体で「数千匹に1匹という確率の珍しいもの」という。

 兼業農家の坊ケ内さんが見つけたのは10日午前9時ごろ。稲の育ち具合を確かめに行った時に、水の中で光る何かが目にとまった。最初は魚かと思ったが、よく見ると足が生えており驚いたという。それから3日連続で発見し、10匹以上が元気に泳ぎ回っている。

 爬虫(はちゅう)類や両生類に詳しい兵庫県立人と自然の博物館(同県三田市)の太田英利主任研究員(系統分類学、生物地理学)によると、種類はニホンアマガエル。同じ親から生まれても1匹だけアルビノという例も多く、これだけたくさん生まれるのは珍しいという。

 金色の体は目立つため、ヤゴやタガメといった水生昆虫、水鳥に見つかり捕食されるリスクも高いが、無事に成長すれば白や金の子ガエルになるという。坊ケ内さんは「カエルになって元気に跳びはねてほしい」と話していた。(小森有喜)

2022/6/18 05:30
https://www.kobe-np.co.jp/news/sanda/202206/0015395469.shtml

金色のオタマジャクシ
https://i.kobe-np.co.jp/news/sanda/202206/img/b_15395470.jpg
発見した坊ケ内一成さん
https://i.kobe-np.co.jp/news/sanda/202206/img/b_15395471.jpg