2022/06/30 09:00
ウクライナ情勢

「クルド」で北欧2国譲歩
スウェーデンとフィンランドの北大西洋条約機構(NATO)の新規加盟手続き開始は、反対していたトルコ政府が28日、一転して支持に回ったことで実現の見通しとなった。トルコは、ロシアをにらんで結束を急ぐNATOと安全保障を強化したい北欧2国に要求を丸のみさせる「外交勝利」(トルコメディア)を手にした。

28日夕、NATO首脳会議の開幕を目前にしたマドリードの会議場で急きょ、トルコが北欧2国のNATO入りを容認する覚書の署名式が行われ、タイップ・エルドアン大統領は、北欧2国の首脳や外相と笑顔で握手を交わした。

 トルコは当初、自国がテロ組織とみなす「クルド労働者党」(PKK)や関連武装組織を北欧2国が支援しているとして加盟に反対。2国のうち特にスウェーデンは、人権重視の観点からスウェーデン在住のクルド人の引き渡しには慎重で交渉は難航してきた。

 ところが、マドリードで28日に2時間行われたトルコと北欧2国などとの首脳協議で、北欧2国はトルコのクルド人勢力らとの戦いを全面支持し、メンバーの引き渡しや資金源の捜査まで約束した。5月末から始まった高官協議で空白だらけだった覚書には、トルコの要求が全て盛り込まれた。トルコのメディアは「世界がトルコの外交勝利を目撃した」(29日付サバハ紙)と称賛した。

続きは↓
読売新聞オンライン: 「世界がトルコの外交勝利を目撃」…強硬姿勢貫き、北欧2国は要求丸のみ.
https://www.yomiuri.co.jp/world/20220630-OYT1T50062/