https://news.yahoo.co.jp/articles/5d2d7f69b1e5bdc4ad993ec8ff70a8721024f9cc
 台湾の蔡英文総統は19日、訪台している米国のエスパー前国防長官と台北の総統府で会談した。
蔡氏は、ロシアによるウクライナ侵攻を例に挙げ「脅威に対抗するため、民主主義陣営はより結束し、協力関係を強化する必要がある」と述べた。

これに対し、エスパー氏は「中国は法の支配に基づく世界秩序を弱体化させようとしている」と台湾に軍事的圧力を加える中国を批判。
個人の意見とした上で、中台が不可分の領土だとする中国側の主張に基づく「一つの中国」政策について、「すでに不要だ」と述べた。
台湾有事への対応を明確にしない米国の「あいまい戦略」に関しても「見直す必要がある」と強調した。

エスパー氏はトランプ前米政権で国防長官を務め、当時から台湾支持の姿勢を明らかにしていた。
今回、米シンクタンク「大西洋評議会」の訪問団を率いて18日から訪台している。
蔡氏との会談に先立ち、訪問団は最大野党、中国国民党の朱立倫主席とも会談した。

バイデン米政権は3月、米軍制服組トップを務めたマレン元統合参謀本部議長を代表とする訪問団を台湾に派遣している。