後藤一也 市野塊2022年7月24日 5時00分

 欧米を中心に「サル痘」の感染者が増え続けている。世界保健機関(WHO)は23日、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言した。
現在の流行は欧米が中心だが、日本でも海外からの観光客の受け入れが増えている。国内で感染者が出ることを想定した備えが重要になる。

 英国で1人の感染が報告された5月7日以降、WHOへのサル痘感染者の報告が止まらない。5月26日時点では、
サル痘が流行していない23カ国で257人の感染者が確認され、そこからわずか3週間後の6月15日には2103人の感染者となった。

 感染者はこれまでにスペインで3千人以上、英国、米国、ドイツで2千人以上、フランスで1千人以上確認されている。台湾や韓国でも報告されている。

 英国では2018年に初めて感染者が確認されて以降、散発的にアフリカに旅行歴のある人の感染が確認されたことはあった。だが、これだけまとまって感染者が確認されるのは初めてだ。

 WHOが約1万人の患者を分析したところ、98・8%は男性で、とくに18~44歳の男性が症例の77%を占める。今回の感染者の多くは男性との性的接触のある男性という。

https://www.asahi.com/articles/ASQ7R62T4Q7RUTFL008.html