旅行大手のエイチ・アイ・エス(HIS)は26日、資本金を現在の247億円から1億円に減らすと発表した。減額分を赤字の穴埋めに充て、新型コロナウイルス禍の影響で悪化した財務基盤を強化する。10月27日に開く臨時株主総会での承認を経て実施する。

資本金1億円以下の企業は税法上、中小企業の扱いとなり税優遇措置を受けることができる。旅行業界では需要の低迷を受け、最大手のJTBやJR西日本傘下の日本旅行(東京)も資本金を1億円に減額している。

HISの令和4年4月中間連結決算の最終損益は、中間期で過去最悪の269億円の赤字を記録。財務基盤の強化を急ぐため、リゾート施設「ハウステンボス」(長崎県佐世保市)を900億円程度で売却する交渉を進めている。

産経新聞2022/8/26 19:33
https://www.sankei.com/article/20220826-KT3RQ364EZKOBE3MRZO7E6EV4E/