【波紋】“親世代”から「友達になって」…高齢者の心理は? 専門家に聞く“神対応”
[2022/08/26 10:27]

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https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000266241.html


 内閣府の最新の調査によりますと、65歳以上の一人暮らしの人はおよそ670万人で、5年前から80万人ほど増加。今後も増え続けていく見込みです。

■“親世代”から「友達になって」戸惑い

 こうしたなか、高齢者を巡るこんなやり取りが波紋を広げています。

 ある日、趣味のヨガレッスンに通っていた30代女性のAさん。ジムで2週間ほど前に初めて顔を合わせて、自己紹介などの簡単なやり取りをしただけの70代の女性に突然、「私で良ければ、友達になってほしい」と言われたといいます。

 その高齢女性は、夫に先立たれ、子どももいないため、一人暮らしをしているといいます。

 しかし、このお願いにAさんは、「40歳も離れた親世代の人と仲良くできるか分からない。この高齢女性のことをよく知らないし、正直、困るなぁ」と思ったということです。

 他に、こんな体験をした女性もいます。

 同じ賃貸住宅に住む30歳以上離れた親世代ともいえる高齢女性から友達になってほしいと、電話番号と名前が書かれたメモがポストに入っていたといいます。

■街の声「世界が広がる」「トラブルは嫌」

 こうした高齢者の行動について、街の人に聞いてみました。

 70代女性:「寂しいから。年取ると、そりゃ寂しいですよ」

 30代女性:「若い人のパワーが欲しかったのかなと思います。相手がどんな人か分からないけど、その行動自体は私は素敵だと思う。20歳、30歳、40歳離れていても、全然。気が合えばお友達になりたい。その年代の人しか経験したことしかないこととか、世界が広がるとか」

 50代女性:「親しくするのはいいけど、(あいさつ程度の仲なら)その後、トラブルとか起きたりしたら嫌だなと思っちゃうかもしれない」

 50代男性:「(Q.友達になれる年齢は上下どれくらい?)前後10歳くらいですかね。本当の友達ね」

■どう対応すれば?…専門家「できる範囲で」

 専門家は、高齢者の心理について、次のように話します。

 NPO日本世代間交流協会・杉啓以子会長:「若い人の情報量は、全然違いますから。同年代だと大体、病気自慢とか。ポジティブな、はつらつとした若い方から色んなことを吸収したいという高齢者は多い」

 では、親子ほど年齢が離れた高齢者から声を掛けられた時、どのような対応をすればいいのでしょうか?

 杉会長:「『何かご用ありますか』『何か私にできることありますか』。なるべく上手にやんわりとお話伺って、できる範囲でどこかにつなげるとか。話を聞いてこれはできる、これはできないというところをきちっと線を引いてお話をした方がいい。両方がウィンウィンで良しというような、お付き合いをして頂ければ。世代ギャップを超えて、付き合うというのも良いことにつながればいいなと思います」

(「グッド!モーニング」2022年8月26日放送分より)