2022/10/03

有斐閣六法編集部の担当者に話を聞きました

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上着のポケットに収まった令和5年版のポケット六法
出典: 有斐閣提供

若松 真平
withnews編集部

 有斐閣から出版されている「ポケット六法」。最新の令和5年版が発売されたのに合わせて、実際に上着のポケットに入れてみた画像が注目を集めています。六法編集部の担当者に話を聞きました。






2128ページあります

 9月21日に発売された令和5年版のポケット六法。

 前年版と同じくサイズはB6判ですが、28ページ増えて2128ページとなっています。

 増加の理由としては、刑法の「懲役」「禁錮」を「拘禁刑」とする改正や、民事訴訟法の手続きをIT化するための改正などが影響しているそうです。

 発売当日、有斐閣六法編集部のツイッターアカウントがこんなつぶやきを投稿しました。

 「令和5年版は前年比+28頁。しかし民訴法&刑法の大改正に立ち向かった編集部が本気を出したところ、内ポケットにも余裕で収められました。今年もご安心ください」

 添付された画像には、上着の内ポケットにポケット六法を収めた様子が写っていますが、かなり強引に収めているように見えなくもありません。

 この投稿に対して「特注ポケット?」「防刃チョッキ代わりになりそう」といったコメントが寄せられ、いいねは1万6千を超えています。







六法編集部に聞きました

 「昨年のツイートが大きな反響をいただいたことを受けて、当初は今年もツイートをするか迷っているところはありました」

 そう話すのは、六法編集部の藤井崇玄さんです。

 六法編集部のアカウントは昨年9月にも同様のツイートをして話題に。

 この時はズボンのポケットに入れた画像を添付していました。

 「幸いなことにジャケットを見つけることができたのと、書店さんから『令和5年版のツイートを楽しみにしている!』という応援をいただいたのもあり、楽しみしてくださる人がいるのであればと、今年もチャレンジしました」

 28ページ増えてもポケットに収まった背景には、編集部の工夫と努力があるそうです。

 「刑法改正は2025年に施行される予定のため、改正後の規定と現在の規定の両方を掲載する必要があるのですが、何が刑罰に該当するかという『構成要件』の部分には改正がありませんでした。そのため、刑法第二編(罪)については、『改正前』と『改正後』でどの文言が変わるかといった対応表で対処いたしました。これは編集委員の先生からのご提案で、ページ数の増加を防ぎながら改正内容を明確に伝えることができたのではないかと思います」







ポケットの特注疑惑は否定
https://withnews.jp/article/f0221003002qq000000000000000W00o10201qq000025143A