北陸新幹線を福井県敦賀市から大阪市まで延伸させる計画について、延伸ルートの京都市民らが、計画の白紙撤回を求める約2万6千人分の署名を国側に提出する。計画に反対している京都府南丹市の3地区も、新たな連携に向け調整を続けている。大阪や北陸の沿線自治体などは来年度からの着工を求めているが、必要性や最新のコスト、環境への影響などが十分に説明されていないことが不信を招いている。

 北陸新幹線は金沢―敦賀間が2024年春に開業する予定。国は路線をさらに延ばし、京都駅を経由し新大阪駅までつなぐことを目指している。与党はすでにルート案を作成しており、工事を担当する「鉄道建設・運輸施設整備支援機構(JRTT)」が環境影響評価(アセスメント)を進めている。国はまだ計画を認可していない。

 署名を提出するのは、京都市の市民団体「北陸新幹線京都延伸を考える市民の会」。反対の理由として、ルート選定の理由が説明されていないこと、採算性が低いこと、計画は全長の8割がトンネル区間のため大量の残土が発生することなどを挙げている。インターネット経由や街頭で署名を募り、京都市民らが応じた。要望書は内閣総理大臣宛てで、4日に提出する予定。

 延伸ルートにある京都府南丹…(以下有料版で,残り350文字)

朝日新聞 2022年10月3日 18時00分
https://www.asahi.com/articles/ASQB35JQTQ9YPLFA006.html