東北電力と中国電力は28日、2023年4月以降に家庭向けの規制料金を値上げすると発表した。今後、値上げ幅などを検討し、国に認可申請する。四国電力も同日、値上げの検討を表明。北陸電力も27日に値上げを発表しており、電気料金引き上げが広がりつつある。


 各社の値上げは、世界的な資源高と急激な円安で火力発電所の燃料調達コストが膨らみ、業績が大幅悪化したのを受けた措置。

 東北電の値上げは、13年以来。コスト増の影響で23年3月期連結業績は1800億円の最終赤字を見込んでおり、同社幹部は「このままでは電力の安定供給に影響を及ぼしかねない」と値上げの理由を説明した。


 中国電の値上げは1980年以来43年ぶりとなる。企業向けも値上げする。

 23年4月から企業向け料金の値上げを既に表明している中部電力も28日、詳細を公表。足元の燃料価格を反映した場合、現行と比べて約7・9~9・8%の値上げとなる見込み。【浅川大樹、平塚裕介】

毎日新聞 2022/10/28 21:38
https://mainichi.jp/articles/20221028/k00/00m/020/371000c