※産経ニュース
2022/10/29 19:42

28日深夜、京都府警本部。王将フードサービス社長だった大東隆行さん=当時(72)=の射殺事件で、特定危険指定暴力団工藤会系組幹部、田中幸雄容疑者(56)の逮捕を受けて開かれた記者会見。府警捜査1課の増田茂雄課長は、事件と王将側の過去の不適切取引との関連性を記者に問われ、こう答えた。

「原因、動機を捜査するにあたって、会社の社長という身分は関連してくると考え、どのような経営実態があるのか、その辺も含め捜査している」

事件直前にXと〝決別〟
不適切取引とは、王将の創業家一族が過去に特定企業グループ側に約200億円もの資金を流出させたという内容だ。企業グループ、工藤会の拠点はともに福岡県。会見では、京都府警と福岡県警が合同捜査本部を設置したことも発表され、捜査の主戦場が福岡になることを示唆していた。

直接の接点がなかった田中容疑者と大東さんをつなぐ点と線。それを考えるとき、この企業グループを率いるキーマンの男性Xの存在を避けて通ることはできない。

平成5年6月に死去した王将の創業者、加藤朝雄氏の社葬に、友人代表として参列するXの姿があった。福岡県を中心にゴルフ場経営や不動産業を手掛けていたXは、王将の取引先で作る親睦団体「王将友の会」の設立にも尽力。王将が全国に店舗を拡大していく際、トラブルの解決に暗躍していた。

Xの兄はある同和団体の「ドン」と呼ばれ、X自身も「政財界や芸能界に顔が広かった」(知人)という。28年3月、王将フードサービスが公表した不適切取引に関する第三者委員会の報告書などによると、同じ福岡県出身の朝雄氏と昭和52年ごろに知り合い、交流を始めた。

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