カンボジアを訪問しているアメリカのバイデン大統領は、ASEAN=東南アジア諸国連合との首脳会議に出席し、経済や安全保障の分野などでの関係を強化することで一致しました。バイデン政権としては、東南アジアで影響力を強める中国に対抗したい考えです。

米バイデン大統領 「カンボジア」訪問中
アメリカのバイデン大統領は、東南アジアで開かれる一連の会議に出席するためカンボジアを訪れていて、12日、ASEANとの首脳会議に出席しました。

この中でバイデン大統領は、アメリカとASEANの関係について「包括的戦略パートナーシップ」に格上げするとしたうえで「ASEANはわれわれのインド太平洋戦略における要だ」と述べて、経済や安全保障の分野などでの関係を強化していく考えを示しました。

ホワイトハウスによりますと、アメリカはASEAN各国で、EV=電気自動車の普及を図るため設備投資などを進めていくことや、違法漁業への取締りの強化など海洋協力を進めていくことで一致したということです。

ASEANは同様のパートナーシップを去年、中国とも結んでいて、バイデン政権としては、東南アジアで影響力を強める中国に対抗したい考えです。
議長国を「コロンビア」と言い間違え
会議ではアメリカのバイデン大統領があいさつの中で議長国であるカンボジアについて誤って南米の国「コロンビア」と述べる場面がありました。

バイデン大統領は一連の訪問に向けた出発前にも同じ言い間違えをしていて、その際には、直後に自分自身で気づき、言い直していました。

バイデン大統領はアメリカ大統領としては史上最高齢の79歳で、こうした言い間違えや事実関係の混同があるたびに、野党・共和党などからは記憶力の衰えを指摘する声があがっています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221113/k10013889531000.html