アメリカの中間選挙の結果で大きな動きです。大混戦が続いていた上院で、与党・民主党がわずかな差で多数派を維持することが確実となりました。トランプ氏は、「不正があった」と主張しています。

■上院で“多数派維持” バイデン氏「うれしい」

 岸田文雄総理大臣:「北朝鮮による前例のない頻度と態様での挑発行為が続いています。本日、日米韓の首脳会合が開催されること、大変時機を得たものだと感じています」

 カンボジア・プノンペンで開催されたASEAN関連首脳会議で、日米韓首脳会談が13日に行われました。

 中間選挙の大勢が判明する前に、カンボジア入りしたバイデン大統領のもとに、上院で多数派を維持したという、うれしいニュースが飛び込んできました。

 バイデン大統領:「この結果に驚いてはいませんが、とてもうれしく思っています。優秀な候補者のおかげだと思います」

■ジョージア州・最後の1議席 来月に決選投票

 激戦となっていた西部ネバダ州で、民主党のコルテスマスト氏が当選を確実にし、共和党のトランプ派候補・ラクソール氏を破りました。

 これで、上院の定数100議席のうち民主党が50を確保。共和党の49を上回りました。

 南部ジョージア州の最後の1議席を巡っては、来月6日に決選投票が行われます。

 ただし、そのジョージア州で共和党が勝ったとしても、民主党のハリス副大統領が議長を兼務していて、上院で1票を投じることができるため、民主党が上院で多数派を維持することになったのです。

■トランプ氏 党指導者を攻撃「ポンコツだ」

 一方、圧倒的有利とみられていたにもかかわらず、上院で「敗北」した野党・共和党。トランプ前大統領は自身のSNSで、「不正行為だ。選挙をやり直すべきだ」と、自らが推す候補が敗北したアリゾナ州などで不正があったと主張しました。

 また、中間選挙での不振の原因は、党の選挙資金の投入先を間違えたことによるものと批判し、身内の共和党上院トップのミッチ・マコネル院内総務を攻撃しました。

 トランプ前大統領(SNSから):「マコネルはポンコツ。あいつは最悪だ」

■トランプ派・副知事が反旗「支持できない」

 そんななか、共和党内では、トランプ前大統領の責任論も浮上しています。

 忠実なトランプ派として知られてきた南部バージニア州のウィンサム・シアーズ副知事(共和党)が、保守系のテレビ番組で公然と反旗を翻したのです。

 シアーズ副知事:「有権者は、別の指導者を望んでいる。有権者は、私たちにこの非常に明確なメッセージを与えた」

 2024年の大統領選に再出馬したとしても「支持できない」と語りました。

 15日に“重大発表”するというトランプ前大統領。きな臭い空気が漂うなか、次の大統領選挙への出馬表明を強行するのでしょうか。

https://www.khb-tv.co.jp/news/14767647