SF作家のグレッグ・ベアが、心臓手術の合併症により2022年11月19日に亡くなりました。手術中の脳卒中のため目覚めることがなく、事前の指示に従って生命維持装置を外し、息を引き取ったとのこと。享年71。

ベアは1951年8月20日、カリフォルニア州サンディエゴに生まれ、1967年に作家デビュー。1983年に発表された短篇版「プラッド・ミュージック」でネビュラ賞・ヒューゴー賞を同時受賞。1985年に長篇化された『プラッド・ミュージック』は、進化する人類の姿を壮大に描く新時代の『幼年期の終り』と評され、一躍人気作家に。ほかに「鏖戦(おうせん)」、「タンジェント」、『火星転移』などで、ネビュラ賞を合計5回、ヒューゴー賞を2回受賞。80-90年代のSF界をリードする存在だった。日本でも評価が高く、『凍月(いてづき)』と「タンジェント」で星雲賞海外短編部門を2度受賞している。

謹んで哀悼の意を表します。

早川オンライン
https://www.hayakawa-online.co.jp/new/2022-11-21-151401.html