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多額赤字のクールジャパン機構 経産省 業績改善計画明らかに
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221122/k10013900611000.html

2022年11月22日 20時53分

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221122/K10013900611_2211221916_1122202740_01_02.jpg

 日本文化の海外への売り込みを支援する目的で設立された官民ファンドの「クールジャパン機構」が多額の赤字を計上していることから、所管する経済産業省は、業績を改善する計画を明らかにしました。ただ有識者からは成果が出なければ、統廃合も検討すべきだという厳しい指摘が出ています。

クールジャパン機構には政府が1000億円余りを出資していますが、海外にコンテンツを配信する企業など投資先の業績が落ち込み、昨年度末の時点で累積赤字が309億円になるなど厳しい運営が続いています。

こうした中、所管する経済産業省は22日、政府の財政投融資を議論する財務省の審議会で抜本的な見直しに向けた取り組みを報告しました。

それによりますと、職員のボーナスの査定に差をつけることや、担当する案件に職員みずからの資金も投資できるようにし、利益が還元される制度を導入することなどで優秀な人材の確保に努め、業績の改善につなげるとしています。

これに対して審議会の委員からは、赤字が続くファンドに出資するほど日本の財政はよくないとか、成果が出なければ組織の統廃合も検討すべきだという厳しい指摘が出たということです。

国土交通省や農林水産省所管の官民ファンドでも多額の赤字が計上されていて、経営の在り方が問われる事態となっています。

クールジャパン機構「全力で取り組む」

経済産業省から業務を改善する計画が示されたことについて、クールジャパン機構は、「いただいた指摘を真摯(しんし)に受け止め、今回の抜本的な見直しの計画を着実に実行に移し、投資計画の実現に向けて、全力で取り組んでいきたい」とコメントしています。


※関連リンク
https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_filp/proceedings/material/zaitoa041122.html