https://news.yahoo.co.jp/articles/fa878f812156416c33271c14cdd4a996aced5344
(東洋経済) https://toyokeizai.net/articles/-/634391
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いすみ鉄道では国鉄の急行形気動車キハ28を運行していたが、11月27日限りで定期運行を終了する。
キハ28は国鉄の急行形気動車の1つとして東北から四国・九州までの広い範囲で使用された車両で、いすみ鉄道のキハ28はJRで定期運行を続けていた最後の車両でもある。

キハ28は昭和36年に登場、キハ58系と呼ばれる急行形気動車(急行用ディーゼルカー)の一族にあたる。キハ58系は、地方都市間を結ぶ急行列車の近代化を図るべく、造られた車両だ。
キハ58系は車体の幅を広げて裾を絞ることで車内の寸法を可能な限り広く取り、客室設備の水準を向上させている。キハ58系の中では、客室設備や搭載したエンジンの台数で造り分けが行われ、おもな車両として普通車(登場時は2等車)用ではボックス席を備え、エンジンを2台備えたキハ58と1台のみのキハ28が造られた。また、グリーン車(当時は1等車)用ではリクライニングシートを備え、エンジンを1台搭載したキロ28が造られている。

キハ58系の同形の車両として、北海道向けで極寒地仕様のキハ56系、信越本線の急勾配区間(碓氷峠)の走行に対応したキハ57系があったが、外観はキハ58系と大差がない。これらの車両を含め、昭和43年までにキハ58系の一族は1800両あまりが造られ、全国各地で使用された。

キハ58系の一族が造られた当時、日本は高度経済成長期にあった。蒸気機関車の列車の代替としつつも、都市間を結ぶ列車の整備・充実を図るほうに重点が置かれ、キハ58系一族が大量に造られた一因となっている。

いすみ鉄道のキハ28 2346は昭和39年に製造され、当時はキハ28 346と名乗っていた。登場時は冷房装置がなかったが、47年に冷房化、その際に車号に2000を足してキハ28 2346としている。キハ58系では冷房装置の電源を別に備える必要があり、冷房用の電源を搭載したものだ。

キハ28 2346は米子・鳥取といった山陰地区で使用され、国鉄末期には北陸地方に活躍の場を移し七尾線、高山本線、氷見線や城端線で使用。最後は高山本線の猪谷―富山間で使用されたが、これは富山市による高山本線活性化の社会実験が行われた際、列車の増発に充当されたものだった。平成23年3月に社会実験が終了したことで、列車の運行も終了してJR西日本での活躍を終えた。

いすみ鉄道へは平成24年に搬入され、25年3月から営業運転を開始した。車体色は登場当時の国鉄急行色に戻されている。

キハ28 2346は定期運行終了後、令和5年2月頃までは貸切等での不定期運行が予定されている。老朽化が進行した上、交換するべき部品が枯渇したことで引退することになった。

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