2022/11/25 07:42

 新型コロナウイルスに感染して亡くなった人の葬儀に関する相談が後を絶たない。国民生活センターには、この2年半で約250件が寄せられ、
多くが「消毒費」や「専用の霊きゅう車代」などとして費用を上乗せする葬儀業者を指摘する声だ。国は「納体袋に収容すれば特別な対策は不要」と呼びかけるが、なかなか改善はみられない。(河津佑哉、谷口京子)


 「新型コロナ感染ご遺体搬送 33万円」。福岡県筑紫野市の男性(80)は今年8月、85歳で亡くなった妻の葬儀費用に驚いた。総額で約65万円。通夜や告別式を行わない「直葬」は20万~30万円とされるが、2~3倍だった。

 妻は8月に体調を崩して入院した際にコロナ陽性が判明し、5日後に老衰で死亡した。葬儀業者に連絡すると「専用車で運ぶ。即日火葬する」との説明を受けた。
火葬は一般向けが終わった午後6時以降に実施。火葬業者は防護服姿で危険物を扱っているように見え、「最後に顔を見たい」と求めたがかなわず、長男夫婦、長女とで拾骨した。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20221125-OYT1T50084/