※2022年11月28日
日経クロストレンド

近年再び脚光を浴びている国道16号経済圏をウオッチする特集の最終回(第4回)は千葉県柏市。2005年のつくばエクスプレス開業で転入者が増加し、ショッピングモールの開設が相次ぐ。一方で、駅チカの百貨店が伸び悩み、そごう柏店は16年に閉店した。同様の現象は首都圏郊外で見られる。その背景、理由とは?

 JR常磐線、東武アーバンパークラインが発着する柏駅を降りて東口に出る。右手に柏マルイ、正面にビックカメラ柏店がメインで入る専門店街スカイプラザがある。左手に視線を移すと、そこにそびえ立っているのが上記写真の建物。最上階に回転展望レストランを擁するその姿形は、40代以上ならなじみ深いであろう、そごうである。だが、その壁面には「SOGO」のロゴもセールの垂れ幕もない。そごう柏店は2016年9月に閉店。すでに6年が経過している。

 かつて人々を楽しませた1階入り口のからくり時計は、08年には運用を終了した。現在も時計は正確な時刻を指してはいるものの、建物の時は止まったまま。解体されるでも他の用途に使われるでもなく放置され、廃虚と化している。

 千葉県内で、千葉市、船橋市、松戸市、市川市に次ぐ43万人超の人口を擁する柏市において、乗降人員最大の柏駅前一等地でこの状態が続いているのは異常事態だ。そごう柏の土地と建物は三井不動産が地権者から取得したものの、跡地活用については方針が定まっていない。

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