元勤務先の料理店の経営者宅に押し入って現金を奪ったとして、警視庁は、埼玉県所沢市の無職の男(50)を強盗致傷と住居侵入の疑いで逮捕し、1日発表した。男は容疑を認め、「解雇されたことを恨んでいた」と話しているという。

 立川署によると、男は11月29日午後11時ごろ、東京都立川市のビル一室にある男性(81)方に押し入り、同居の女性(71)に包丁を突きつけて「金を出せ」と脅迫。首を絞める暴行を加えた上で室内にあった金庫を開けさせ、中から現金約180万円が入った封筒を奪った疑いがある。物音を聞いて別の部屋から出てきた男性の顔面を複数回殴るなどした疑いもある。被害者の2人は1週間のけが。

 男は被害男性が経営する鉄板懐石の店で約7年間勤務し、料理長も務めていたが今年9月に解雇されていた。

 事件当時、男は黒いニット帽やマスクを着用して顔を隠しており、被害者の2人は誰に襲われているかわからなかったという。しかし、被害者宅を出る際にこれらを脱いだために素顔が防犯カメラに映り、容疑者として特定されたという。(比嘉展玖)

朝日新聞 2022年12月1日 18時12分
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