2022.11.29

週刊現代講談社
月曜・水曜発売




従業員の6割をクビに

〈あなたのアクセストークンが削除されました〉

ポケットの中のスマホがブルブルと振動し、メリッサ・イングルさん(48歳、サンフランシスコ在住)は通知に気づいた。11月12日、11歳の娘と近所の商業施設に買い物に来た時のことだ。スマホを確認した瞬間、メリッサさんは悟った。

ツイッター社を解雇されたのだ―。

「アクセストークンは、ツイッター社のシステムに入るための『鍵』で、これが消えたということはクビを切られたということを意味します。私は契約社員として週40~60時間ほど働き、少ない月でも約1万8000ドル(約250万円。1ドル=140円で計算、以下同)をもらっていました。

しかし物価が高いサンフランシスコでは裕福とはいえません。家賃だけで1万ドル(約140万円)かかりますから。今年は家族や親戚にクリスマスプレゼントを買ってあげられるのか、それ以前に子どもを養っていけるのか……」

ツイッターは'06年に誕生したSNSで、140文字以内の短文や写真、動画を投稿できる。世界で2億を超える利用者がおり、日本でも約5895万人が使っている。

その巨大IT企業に異変が起きている。契約社員を含めて約1万3000人いた従業員のうち、約8100人が解雇されたのだ。

前代未聞の決断をしたのはイーロン・マスク氏(51歳)だ。電気自動車「テスラ」や民間宇宙会社「スペースX」の代表を務める異色の経営者で、有名な「ツイ廃」でもある。

https://gendai.media/articles/-/102667

赤字続きだったTwitter
https://gendai.media/articles/-/102667?page=2