「自分の臓器って見たことないですよね?」
その女性患者は病気に困惑する気持ちを、こう表現していました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221216/K10013924141_2212151729_1215173847_01_04.jpg

「骨盤臓器脱」という病気をご存じでしょうか。出産や加齢などによって骨盤を支える筋肉の力が衰え
子宮や膀胱(ぼうこう)などの臓器が体の外に出てきてしまう病気です。

海外では、症状の軽い人を含めると出産を経験した女性の半数がなるという報告もありますが
中には病気と気づかずに治療が遅れ、子宮などを摘出する手術を受ける人もいます。
そんな中、病気のことを知ってもらい、早期の治療に結びつけようと、大阪大学などのグループが
啓発活動のためのクラウドファンディングを始めました。(大阪放送局 ニュースリポーター 小川真由)

●海外では出産経験者の半数がなるとの報告が
「骨盤臓器脱」の啓発活動を始めた、大阪大学の医師らのグループです。
活動の背景には、病気と気づくのが遅れ、子宮などを摘出する手術を受ける人が後を絶たないことがあります。
この病気の原因は、出産や加齢などによる筋肉のゆるみだとされています。
骨盤を支える筋肉がゆるみ、子宮や膀胱(ぼうこう)などが体の外に出てきてしまうのです。
患者がどのくらいいるのか、はっきりしたことはわかっていませんが、海外では出産を経験した
女性のおよそ半数がなるという報告があります。
国内では、岐阜大学が健康診断の結果を分析したところ、60代と70代の2割から3割が「骨盤臓器脱」だったというデータがあります。
患者は60歳以上が多いものの、20代や30代など若い世代でも起こりうる病気です。
この病気の難しいところは、病気の初期段階では違和感がある程度で、自覚症状がほとんどないことです。
そのため、病気が進行し、痛みや頻尿などの症状が出るまで気づきにくいのです。
治療法としては、骨盤を支える医療器具をつけるほか、筋力を強化する体操を行う方法もあります。
「骨盤底筋体操」というもので、肛門や膣をきゅっと絞めたりゆるめたりを繰り返します。
この体操は、特に軽症患者の治療に取り入れられているそうです。

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NHK 2022年12月16日 11時19分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221216/k10013924141000.html