住民の高齢化や人口流出で空き家が増加したことで、人里に放置される柿が増えている。そんな「果実」を収穫し、商品化する取り組みを秋田に移住してきた男性が始めた。「名字が『柿の木』だから、柿にちなんだ事業をやったら説得力があるね」。そんな友人の一言が背中を押した。

 白神山地に近い、秋田県藤里町の山あいの集落。

 高さ5メートル以上ある柿の木が、オレンジ色に色づいた立派な実をたくさんつけている。渋柿だ。実と同じ色の作業服を着た男性が、実をもいだり、伸縮するハサミで枝を切ったりした。

 同県能代市に住む柿木崇誌(かきのきたかし)さん(35)。もう一度言う。「かきのき」さん。

 広島県府中町出身。専門学校…(以下有料版で,残り1172文字)

朝日新聞 2022年12月17日 10時30分
https://www.asahi.com/articles/ASQDH3SM8QDFULUC01K.html?ref=tw_asahi