新型コロナウイルスが感染爆発している中国で、習近平指導部は来年1月8日から入国規制を緩和すると発表した。

中国から日本などへの旅行客が急増する可能性がある。中国人が大規模に移動する「春節(旧正月)」と重なる来年1月に感染のピークを迎えるとの推計もあり、
免疫をすり抜けたり病原性が高い変異株が日本に流入するリスクもある。 

北京の米大使館はビザ発給業務を停止したが、感染症の専門家は、日本も水際対策を再度強化する必要があると訴える。

中国人の海外旅行も「秩序を持って回復させる」とした。
帰国時の隔離を嫌って海外旅行を控えていた中国人観光客が日本などの旅行を再開させることが見込まれる。

厳格な「ゼロコロナ」政策が破綻すると、今度は極端な緩和策を打ち出した習指導部だが、日本など周辺国にとってタイミングは最悪だ。

米政府系のラジオ自由アジア(RFA)などは、中国国内で今月に入って約2億4800万人が感染したとする中国政府の内部資料について報じた。
オミクロン株の多様な派生型が出現、ワクチンなどで獲得した免疫から逃れる「免疫逃避」の能力が向上している変異株もあるという。

東北大災害科学国際研究所の児玉栄一教授(災害感染症学)は、
「中国の不活化ワクチンは効果が弱いと当初から言われてきたが、明確になった形だ」と指摘する。

前出の資料によると、中国で流行している主な変異株は「BA・5・2」「BF・7」「BM・7」などのオミクロンの派生型だという。

児玉氏は「感染者が増えると変異する確率が増すだけでなく、より感染力が高い変異が出やすく、まれに病原性の高い変異が出ることもある。
特にオミクロン株の派生型は感染力が強いとされ、免疫逃避も起こりやすい」と解説する。

北京にある米大使館は今月15日からビザ発給業務を停止した。コロナ禍による人員不足を理由にしているが、
中国からの変異株流入を警戒しているとの観測もある。

https://www.zakzak.co.jp/article/20221227-CMVUOLWYHJMGPOXEMFYWQFAUWY/