ロシアはドローン攻撃の長期化意図とゼレンスキー氏 ウクライナ東部ではロシア側に犠牲多数
BBC News2023年1月3日
https://www.bbc.com/japanese/64149119
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ウクライナのウォロデイミル・ゼレンスキー大統領は2日、ロシアがイラン製ドローンによる攻撃を長期的に続け、ウクライナ国民を疲弊させようとしていることが分かったと述べた。前日1日にはウクライナ軍が、東部ドネツク州マキイウカのロシア軍臨時兵舎をミサイルで攻撃。ウクライナはロシア兵400人が死亡したとしており、ロシア側も63人の兵士が死亡したと認めている。
ゼレンスキー大統領は首都キーウから毎晩定例の演説で、ロシアがイラン製シャヘド・ドローンによる攻撃を継続し、ウクライナを「疲れ果てさせよう」としていると示す機密情報を得たと話した。
「テロリストたちのこの目標を、ほかの目標と同じように、必ず失敗させなくてはならないし、そのために我々は全力を尽くす」とゼレンスキー氏は述べ、「防空にかかわる全員は今こそ、とりわけ注意しなくてはならない」と呼びかけた。
大統領はさらに、新年になってウクライナ軍はすでにイラン製ドローンを80機以上、撃墜したと話した。

(中略)
■ロシアの兵舎を攻撃
これに先立ちウクライナ軍は、ロシア占領下の東部ドネツク州マキイウカにあるロシア軍臨時兵舎を攻撃したと認めた。1日の攻撃について、ウクライナ側はロシア兵400人が死亡したと主張。ロシア側は、死亡したロシア兵は63人だとしている。
(略)

■ロシアがキーウ州を攻撃
マキイウカの兵舎攻撃から数時間後、ロシア軍がドローンとミサイルと州内の重要インフラを立て続けに攻撃した。キーウ州が発表した。
首都キーウでは、撃墜されたロシアのドローンの破片で男性1人が負傷したという。
キーウ州のオレクシー・クレバ知事は、攻撃に使われたのはイラン製シャへド・ドローンで、「重要インフラ施設を標的に指定していた」と述べた。
ウクライナ軍によると、イラン製ドローン39機はすべて撃墜したという。
ただし、首都キーウのヴィタリー・クリチコ市長によると、エネルギー施設が被害にあい、電気や暖房に影響が出ている。
ロシアは昨年秋からウクライナのエネルギー・インフラを標的に砲撃を続け、発電所などを破壊している。


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