職場で吸入する空気により、関節リウマチ(RA)の発症リスクが高まるようだ。カロリンスカ研究所(スウェーデン)のBowen Tang氏らが実施した研究で、職場で蒸気やガス、溶剤などから生じる粉じんやヒューム(物質の加熱や昇華により生じる粉じんや煙霧、揮発性粒子など)にさらされるとRAの発症リスクが増大することが明らかにされた。これらの物質への曝露は、喫煙や遺伝的にRAになりやすい傾向の悪影響を増長する可能性も示唆されたという。研究の詳細は「Annals of the Rheumatic Diseases」に12月6日掲載された。

 喫煙がRAの発症リスクを高めることは明らかにされているが、職場で吸入する粉じんやヒュームが及ぼす影響については知られていない。そこでTang氏らは、スウェーデンのRAに関する疫学調査(Swedish Epidemiological Investigation of RA)のうち、1996~2017年に新たにRAの診断を受けた患者4033人と、年齢と性別を一致させたRAのない対照6485人のデータ…(以下有料版で、残り1326文字)

毎日新聞 2023年1月7日
https://mainichi.jp/premier/health/articles/20230104/med/00m/070/001000d