宮崎県の河野俊嗣知事の新型コロナウイルス感染を巡り、知事の動静を掲載する宮崎日日新聞社(本社・宮崎市)に対し、感染判明の前日に知事が初詣していた事実を掲載しないよう県が求めていた問題で、療養を終えた河野知事が8日、県庁で記者会見した。知事は同社への依頼について担当者から事前に相談を受けていたが、明確に反対しなかったと明かし「私の判断が誤っていた」と謝罪。自身への処分を1月中にも科す方針を示した。

自身を処分へ
 知事は2022年12月30、31の両日、喉の痛みを感じたが、23年1月1日に宮崎市内の神社に参拝。2日午前に発熱し、抗原検査キットで陽性と判明した。県職員は知事の1日の動静について、既に「神社に初詣」と同社に伝えていた。

 会見で知事は、陽性と確認された直後に県秘書広報課の職員と、今後の対応をチャットで協議したと説明。職員側から「公務でなく、濃厚接触もない中で県民に無用の不安をかける。同社に『公舎などで過ごす』に差し替えをお願いしましょうか」と打診を受けたと明かした。これに対し、知事は「仕方がないのかな」と返信したという。

 知事のコロナ感染に関する報道機関向けの広報文にも、初詣の事実は記載されていなかった。これについても、知事は職員から作成時に相談を受け、最終的に「了解した」と回答したという。知事は「相談があった時点で記載を指示すべきだった。隠す意図はなかった」と釈明した。【塩月由香】

毎日新聞 2023/1/8 18:26(最終更新 1/8 18:26) 606文字
https://mainichi.jp/articles/20230108/k00/00m/010/129000c
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