東京電力は1月16日、福島第一原発の廃炉作業などについて、岩手県内メディアへの説明会を開きました。
処理水の海への放出について「理解をいただく努力をしたい」としています。

16日は盛岡市で、東京電力の担当者が福島第一原発の現状を報道陣に説明しました。

福島第一原発では、事故で溶け落ちた核燃料の冷却に使った水などからトリチウム以外の放射性物質の大部分を取り除き、処理水として敷地内のタンクにため続けています。

この処理水は海水で薄めたうえで1キロ沖合の海に放出する計画で、政府は先週末、開始の時期を2023年春から夏ごろとする見通しを示しました。

16日の説明で東京電力の担当者は、放出する設備は2023年4月から6月までの完成を目指す一方「会社として開始の時期は決めていない」と述べました。

一方、タンクは2023年秋には満杯となる見通しであることから、放出へ理解を求めました。

東京電力ホールディングスリスクコミュニケーター 黛知彦さん
「我々だけで決められるものではない。しっかりと理解をいただく努力を続け、放出を開始できればと考えている」

東京電力では、放出されるトリチウムについて、事故前と同じ程度の年間22兆ベクレルを下回る水準にするとしています。

https://news.yahoo.co.jp/articles/1686d727ebc6b2deacad415a7a2c83032c85c4a5