イタリア警察は16日、マフィアの最大勢力の一つ「コーザ・ノストラ」のボスで、30年間逃亡していたマッテオ・メッシーナ・デナーロ被告(60)の身柄を拘束した。
検事を含む数々の殺人罪で、欠席裁判によって死刑宣告を受け、指名手配されていた。

被告は、南部シチリア島を拠点とするコーザ・ノストラを率いて報復爆弾テロなど凶悪事件を首謀し、逃亡中も影響力を維持していたという。
がんの治療で同島パレルモの医療施設を訪れたところを拘束された。

警察は密告ではなく、盗聴などによる地道な捜査の積み重ねで居場所を割り出したとしている。

コーザ・ノストラは南部本土拠点のマフィア「ヌドランゲタ」に押され、1990年代以降、衰退の一途にあるが、
マフィアが組織入りする際に交わす「血のおきて」は守られ、デナーロ被告は同島で協力者に守られながら、逃亡生活を送っていた模様だ。

https://www.yomiuri.co.jp/world/20230117-OYT1T50075/

血の掟  俗にマフィアの十戒
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A1%80%E3%81%AE%E6%8E%9F

第三者が同席する場合を除いて、独りで他組織のメンバーと会ってはいけない。

ファミリーの仲間の妻に手を出してはいけない。

警察関係者と交友関係を築いてはいけない。

バーや社交クラブに入り浸ってはいけない(「酒場やクラブ通いをしてはならない」と表記されることもある)。

コーサ・ノストラにはどんな時でも働けるよう準備をしておかなくてはならない。それが妻が出産している時であっても、ファミリーのためには働かなければならない。

約束は絶対的に遵守しなければならない。

妻を尊重しなければならない。

何かを知るために呼ばれたときは、必ず真実を語らなくてはならない。

ファミリーの仲間、およびその家族の金を横取りしてはならない(「他人や他組織の金に手を出してはならない」と表記されることもある)。

警察、軍関係の親戚が近くにいる者、ファミリーに対して感情的に背信を抱く者、素行の極端に悪い者、道徳心を持てない者は、兄弟の契りを交わさないものとする。