成田空港で地上業務を担う従業員の人手不足が深刻化している。新型コロナウイルスの影響で落ち込んだ運航便数が急速に回復し、仕事が増えているためだ。

航空各社は採用の拡大に加え、他の空港に勤める社員の応援をもらったり、退職者に復職してもらったりとあの手この手の策で乗り切ろうとしている。

5日午後の成田空港で、全日本空輸の地上係員、松本洋二さん(51)がフィリピン・マニラから到着したばかりの旅客機の積み荷を降ろしていた。
旅客の手荷物や郵便物を手際よくベルトコンベヤーを備えた特殊車両に載せた後、車を運転して所定の場所まで移動させた。

松本さんの本来の所属は中部空港(愛知県常滑市)だ。
だが、成田空港の人繰りが逼迫(ひっぱく)していることを受け、2022年4月から長期応援で成田に来ている。

「中部と比べ空港の規模が大きいことで当初は不安だったが、作業にも慣れてきた。中部で培ったスキルは通用する」と笑顔を見せる。

成田空港にはいま、松本さんのような応援職員が増えている。航空需要が急速に回復しているからだ。

https://mainichi.jp/articles/20230117/k00/00m/040/029000c#:~:text=%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%8A