妊娠中に新型コロナウイルスに感染すると、その時期にかかわらず、死亡する危険性が大幅に高まるとの研究結果が発表された。

未感染の妊婦と比べると、およそ8倍になっていたという。

医学誌ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル(BMJ)のオープンアクセスジャーナル、BMJグローバル・ヘルスに掲載されたのは、
スウェーデンとイタリア、スペイン、米国、香港、中国など12カ国で行われた137件の研究で示されたデータを解析した結果。

対象に含まれる妊婦は、2020年2月〜2021年7月に感染した1万3136人となっている。

このメタ分析において研究チームが注目したのは、入院・集中治療室(ICU)への入室が必要になる可能性、死亡率、
有害な妊娠転帰(妊娠中合併症、早産、出生体重への影響など)の可能性、胎児・新生児の死亡率。

分析の結果、感染した妊婦はICUでの治療が必要になる可能性が4倍高まり、人工呼吸器が必要になる可能性が15倍高まっていた。
また、肺炎を起こすリスクは23倍、血栓を発症するリスクは5倍、高くなっていた。

さらに、母親が感染していた場合、新生児が集中治療室(NICU)に入ることになる可能性は約2倍、早産になる可能性はおよそ3倍高くなっていた。
また、低出生体重児となる可能性は、19%高まっていた。

研究チームはこうした結果について、ワクチン接種や投薬以外の介入により、妊娠中の人の感染を防ぐための「世界的な取り組みの必要性を強調するものだ」と結論づけている。


感染の危険性が高い場所になり得る病院やクリニックに行く回数を減らすため、主治医の診察を受ける際にオンライン診療を選ぶことも、妊娠中の感染リスクを回避するための方法の一つだろう。

また、N95マスクなど高性能のマスクを着用すること、換気の悪い屋内の場所や人ごみを避けることも、重要な点だ。

https://forbesjapan.com/articles/detail/60088#:~:text=%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%8A

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