札幌市白石区の自宅に黒色火薬を所持していた罪に問われている29歳の男の初公判が1月19日、札幌地方裁判所で開かれ、男は起訴内容を認めました。

 起訴状などによりますと無職の諏訪博宣被告(29)は、2022年10月29日、自宅アパートの部屋で黒色火薬315.8グラムを所持していたとして、火薬類取締法違反の罪に問われています。

 19日に札幌地裁で開かれた初公判で、諏訪被告は起訴内容を「間違いないです」と認めました。

 諏訪被告をめぐっては、2022年4月から7月ごろ、自宅で銃を製造したほか、殺傷能力が高い「HMTD」とよばれる危険な爆発物を所持していたとして、武器等製造法違反・爆発物取締罰則違反・銃刀法取締法違反の疑いで11日に追送検されています。

 その際に諏訪被告は「自殺目的だった」などと話し、安倍元総理が銃撃された事件で規制が強化されると思い、急いで材料を買ったという趣旨の供述をしたということです。

 19日の裁判で検察側は、武器等製造法違反などの容疑については「2月上旬に追起訴するかを判断する」としました。

追起訴されれば、火薬取締法違反の罪と併合して、その後の裁判が行われる予定で、次回の裁判は3月13日に開かれます。

一方、諏訪被告は2017年2月ごろに自宅で金属製の弾丸を飛ばせるようにエアガンを改造したほか、2023年10月には刃渡り9・2センチの飛出しナイフなどを所持していたとして、武器等製造法違反と銃刀法違反の疑いで19日、警視庁により警視庁東京地方検察庁立川支部に書類送検されました。

 警視庁が安倍元総理の事件を受けてインターネットで警戒をしていたところ発覚したもので、諏訪被告は「威力のあるエアガンが欲しくなった」と容疑を認めているということです。

2023年1月20日07:00 北海道ニュースUHB
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