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2022年2月27日
アフリカ

人口のおよそ9割が50歳未満と若く、重症化しやすい人が少ないのは大きな強みだ。

もう一つは「検査体制が不十分で、統計がまるで実態を反映していない」という点だ。

例えば南アでは、コロナで約10万人の死者が確認されている。ところが、一定期間あたりの死者数が過去の平均的な水準から予測される人数をどれだけ上回っているかを示す「超過死亡」は、コロナ禍が始まってから累計で30万人にも上っている。多くの人が検査や診断を受けないまま、コロナで死亡した疑いがある。

南アはデータがあるだけまだましだ。英BBCの調査では出生や死亡を行政機関に届け出る仕組みが機能している国は、サハラ砂漠以南のアフリカ本土では南アだけだった。南アはアフリカでは最も医療水準が充実している国で、他の国々では、超過死亡の人数がさらに多い可能性もある。ところがどこでだれがなぜ死亡したかという、日本の感覚では当たり前の情報を大半の国がきちんと把握できていないのだ。
https://mainichi.jp/premier/politics/articles/20220223/pol/00m/010/005000c