篠田麻里子の不倫騒動をきっかけに、「女性用風俗」がにわかに話題を呼んでいる。

’18年頃からジワジワと知名度が上昇、昨年4月には新書も出版され、女性用風俗への理解と需要が拡大したように感じる。
大手風俗情報サイトを見ると、東京都の男性向け風俗店の掲載数は1069店、一方の女性向け風俗は136店だった。
男性向けと比べれば圧倒的に少ないが、100店舗を超えているとは驚きである。

実はいま、女性用風俗は供給過多状態なのだという。女風セラピスト歴2年のケント(仮名・24)が言う。
「女性用風俗は飽和状態です。男性向けの風俗と違って価格帯が分けられていないので、奪い合いも加速しています」
男性向け風俗店は価格帯によって「激安店」「大衆店」「高級店」などに分けられ、高い店ほど女性のレベルが高いとされる。
一方で女性用風俗はほとんどが60分1万円前後であり、「高いお金を払えば質の高いセラピストが来る」という保証が男性
向け風俗店よりもない。ケントが続ける。

「価格帯で差別化されていないので、お客さんに来てもらうにはこちらからのアプローチが重要になる。
セラピストのルックスをアピールするだけではなく、会ってみたいと思わせるために写メ日記(写真とともにプライベート風の
日記を投稿すること)を更新しまくったり……。仕事への熱意から休日の過ごし方まで、なんでもネタにして書いています」

顧客獲得のため、女性用風俗で働くセラピストたちが「ホスト化」するケースも増えている。女性用風俗を愛用するハルカ(仮名・32)が語る。

「客に指名&リピートしてもらうために、セラピストがホストのようなアプローチをしてくることは多いですね。プライベートの
連絡先を交換するなんて可愛いもので、指名を続けていたら『好きになっちゃったからお金はいらない』って言われたこともあります。
ただ、何回かタダでしてもらった後、『貸し切りで予約入れてほしい』と頼まれましたけどね(笑)。ロングコースだとトータルの料金が
安くなっちゃうらしいので、60分×8枠を買ってあげました」

こうした営業によってセラピストにハマり、彼らに会う費用を捻出するために自らも男性用風俗で働き出す、という客までいるという。

「客に『特別な関係』だと思わせるために、自宅の合鍵をわたすセラピストまでいるって噂です。正直、そこまでやるならホスト
やればいいのにって思いますね(笑)」(ハルカ)

このようにサービスの過激化が一部で目立つ女性用風俗だが、それだけで生活できるほど売れているセラピストはほんの一握り。
ほとんどのセラピストは、サラリーマンや学生、夢追うバンドマンなんかが副業として働いているのが実状だ。
そのあたりも、かなりの額を稼ぎ出す女性も多い男性用風俗とは違う点と言えるだろう。

つづきはそーすで
フライデーデジタル 2月13日 『FRIDAY』2023年2月17日号より
https://friday.kodansha.co.jp/article/295219