ウクライナ軍で東部ドンバス地方(ドネツク、ルハンスク両州)を管轄する部隊の報道官によると、
ロシア軍が攻勢を強めるドネツク州の要衝バフムトを巡る12日まで過去24時間の戦闘で露軍の兵士212人が死亡し、315人が負傷した。

露軍側の戦死者が急増している可能性がある。

英国防省は12日、ウクライナ軍参謀本部の発表に基づき、最近2週間で露軍兵士の死傷者が急増し、
昨年2月の侵略開始直後に次ぐ水準になっているとの分析を示した。

過去1週間の死傷者数は1日平均824人となり、昨年6〜7月の5倍近くになっているという。

露国営テレビは12日、プーチン大統領が9日のオンライン会合で、ドネツク州ウフレダル周辺で最近、
壊滅状態に陥ったとされる海軍太平洋艦隊に属する歩兵旅団などは「英雄的だ」と述べて、称賛したと伝えた。


人的犠牲を度外視してウクライナ軍の防衛線突破を図る手法に拍車がかかる可能性がある。


露国防省は13日、露軍中央軍管区の部隊が「ウクライナ軍の激しい抵抗にもかかわらず防衛線を数キロ・メートル突破した」と主張した。
同部隊はドネツク州との州境に近いルハンスク州クレミンナ方面の戦闘に参加しているとみられている。

露民間軍事会社「ワグネル」の創設者エフゲニー・プリゴジン氏は12日、SNSで、戦闘員がバフムト北郊の集落を制圧したと主張した。

一方、軍事ブログの主催者が10日に配信したインタビューで、ドンバス地方の全域制圧には「1年半から2年かかる」として、
3月までという目標達成は困難との見方を示した。

https://www.yomiuri.co.jp/world/20230213-OYT1T50151/