去年、アメリカ東部 ニューヨーク州で黒人10人が殺害された銃の乱射事件をめぐり、地元の裁判所は15日、殺人や人種差別などに基づく犯罪=ヘイトクライムなどの罪に問われた白人の男に終身刑を言い渡しました。

去年5月、ニューヨーク州バファローの、黒人が多く住む地域のスーパーマーケットで、白人のペイトン・ジェンドロン被告(19)が銃を乱射して黒人10人が死亡しました。

ジェンドロン被告は犯行前、インターネット上に白人至上主義の影響を受けた内容の投稿をしていたことが分かっていて、殺人や人種差別などに基づく犯罪=ヘイトクライムなどの罪で起訴されていました。

15日に開かれた裁判で被告は「彼らが黒人という理由だけで殺害してしまった。ネットの情報をうのみにして、憎しみから行動してしまった」と述べ、遺族などに謝罪しました。

このあと、裁判官は「あなたには同情の余地はないし、再起のチャンスもない。代償はあまりにも大きい」などとして、仮釈放なしの終身刑を言い渡しました。

今回の裁判では判決が言い渡される前、遺族の男性が法廷で被告に飛びかかろうとして取り押さえられる一幕もありました。

アメリカでは去年11月、西部 コロラド州の性的マイノリティーの人たちが多く集まる店でも銃の乱射事件があり、人種や性的指向などを理由にした差別に基づく銃撃事件が相次いでいます。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230216/k10013982031000.html