トルコ・シリア大地震は16日、発生から11日目となった。両国当局や国連などによると、死者は約4万2千人にのぼり、このうちトルコは3万6千人以上となっている。こうした中、捜索救助活動のためトルコに派遣された日本の国際緊急援助隊の救助チーム74人のうち71人が15日に帰国。現地で活動した隊員らが、建物が大きく倒壊し、がれきが散乱する被災地での過酷な救助について語った。(大竹直樹、高木克聡、内田優作)

感じる期待
「ジャパン!」。地震で壊滅的な被害を受けたトルコ南部カフラマンマラシュ県。日の丸のワッペンを着けた隊員に気付いたのか、被災者の母娘が大声で叫びながらハグを求めてきた。

国際緊急援助隊の副団長で海上保安庁警備救難部の柴田理香さん(43)は駆け寄ってきた2人を強く抱きしめた。

「『助けてほしい』という気持ち、日本のチームに対する期待を感じた」

トルコ政府の要請を受けて結成された国際緊急救助隊の救助チーム74人は、国際協力機構(JICA)や総務省消防庁、警察庁、警視庁、神奈川県警、埼玉県警、海上保安庁などから選抜された。

先遣隊として派遣された神奈川県警危機管理対策課の巡査部長、新藤太一さん(35)はトルコ入りして被災地に近づくにつれ、冬の刺すような冷たい空気とともに、災害の大きさを肌で感じたという。

「雪国を抜け、残雪がなくなってきたところに、倒壊した建物がみえた」

ようやく見えた遠くの街並みからは、土煙が上がっていた。

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https://www.sankei.com/article/20230216-24I7QQIOBZPRVGG5GZU3D67YOI/