宇宙航空研究開発機構(JAXA)と三菱重工業は17日、日本の新型主力機H3ロケット1号機を種子島宇宙センター(鹿児島県)から発射を試みたが失敗した。カウントダウンは終了したが飛び立てなかった。JAXAによると主エンジンは着火したが、補助の固体ロケットブースターに着火しなかった。詳細な原因を調べる。

 災害状況の把握などに用いる地球観測衛星だいち3号を搭載していた。主力機の刷新はH2A投入から約20年ぶり、1994年のH2投入からは約30年ぶりとなるはずだった。

 米国主導の月探査計画など次代の宇宙開発への参加や、日本の衛星打ち上げビジネス拡大で中心的な役割を担う新型ロケットの失敗は日本の宇宙戦略に打撃となる。

 H3ロケット1号機は当初、2020年度に発射する計画だったが、新しく開発したLE9エンジンの不具合で延期を繰り返した。昨年10月、小型機イプシロン6号機が衛星の打ち上げに失敗したのに関連し、一部の部品の交換を迫られるなど開発は難航してきた。

共同通信
2023/02/17 11:31 (JST)
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