うつ病の客観的診断方法開発 広大などの研究グループ

https://www3.nhk.or.jp/lnews/hiroshima/20230306/4000021479.html
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これまで問診などで症状を判断してきた「うつ病」。診断の精度が十分でないことが課題となる中、
広島大学などの研究グループは、うつ病の患者特有の脳の活動状況から客観的に診断する方法を開発し、
実用化に向けて大きく前進したと発表しました。

発表したのは、広島大学大学院医系科学研究科の岡本泰昌教授などの研究グループです。
うつ病はこれまで、医師の問診などで気分の落ち込みや不眠などの症状を確認して診断されてきましたが、
客観的なデータによる診断方法がないことから、精度が十分でないことが課題となっていました。
研究グループは、うつ病の患者と健康な人とで脳の活動に違いがあることに着目し、脳の部位ごとの活動を可視化した
複数の施設のデータを統合して、AI=人工知能に学習させることで客観的に診断する方法を開発したということです。

この方法でうつ病患者47人、健康な人39人を調べた結果、これまでの診断より精度の高い
69.7%の確率で判別ができたということです。
研究グループは、この診断方法を医師の問診を支援するために使うことを検討していて、
2025年の実用化を目指すということです。

岡本教授は「症状の度合いをデータで示すことができ、より適切な治療につなげることが期待できる」と話しています。

03/06 09:54