新型コロナウイルス対策のマスク着用について、兵庫県警の内部で判断が分かれている。「個人の判断に委ねる」との国の方針を原則とする一方で、交番や留置施設の勤務員など一部の警察官に対しては引き続き着用を推奨する。

 県警厚生課などによると、マスク着用についての内部指針を今月3日付で通知。国の方針に従い、医療機関や通勤・通学時の電車内などを除き、屋内外を問わず、着用の有無を個人の判断に委ねるとした。

 これに対し、交番勤務員らを管轄する地域企画課は、一般市民らと接するときの着用を推奨するよう8日付で通知した。交番内での待機中などは外すことも可能だが、担当者は「警察官がマスクをしていないと、交番を訪れた市民が嫌がる恐れがある。地域の人たちの信頼あっての立場ということを考えると、外すという判断はしづらいところがある」と話す。

 容疑者らを拘束する留置施設の勤務員らに対しても、施設内での着用を継続させる。7日付で方針を周知した留置管理課は「閉鎖された空間であることなどを考慮した」などと説明。複数人が同部屋になる可能性がある留置人に対しても、引き続き着けるよう求める。

 他の部署でも、特定の業務における対応を精査。生活安全部門では、泥酔者らの保護業務に携わるケースについて検討している。



神戸新聞 2023/3/9 19:30
https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202303/0016124327.shtml