https://bunshun.jp/articles/-/62251

 4月15日、選挙応援のために和歌山県を訪れた岸田文雄首相に対し、爆発物を投げつけ威力業務妨害の容疑で現行犯逮捕された無職・木村隆二容疑者(24)。木村は逮捕後、「弁護士が来てから話す」と言って完全黙秘を貫いていると報じられたが、実際は真っ先に、ある人物の名を口にし、弁護を依頼しようとしていたことが「週刊文春」の取材で分かった。

宇都宮氏に事実関係を確認

「宇都宮健児先生を呼んでください」

 逮捕され、和歌山西警察署に連行されると、木村はこう訴えた。宇都宮氏といえば、日弁連の会長を2010年度から2011年度にかけて務めた斯界の大物だ。2012年、2014年、2020年と東京都知事選に野党の支援を受けて出馬したが、三度とも次点に終わっている。弁護士業務の傍ら、一般社団法人反貧困ネットワークの代表理事や、脱原発政治連盟の呼びかけ人に名を連ね、反貧困、脱原発を旗印として活動している。


事務員が留守電に残されたメッセージを聞くと…
「私の事務所に和歌山県警の西警察署から連絡があったのは4月15日の土曜日、逮捕後のこと。ただ、私は土・日は事務所に出ておらず事務所自体も閉めているので、留守電に気が付いたのは17日の月曜だったんです。事務員が留守電を聞いたところ『木村さんが弁護を依頼したいと言っている』と。その後、17日の午前に再度、警察から連絡があり『もう別の弁護士と会ったので』とのことでした」

――今後、弁護を引き受ける考えはある?

「正直、難しいと思います。全国からこうした連絡を頂くことがあるのですが、私は東京だし、かなり多忙です。対応が難しいので、できるだけ地元の弁護士会を利用してほしいとお断りしているのが現状です。(木村容疑者の)動機がまったく分かりませんしね。もちろん面識はありません」

以下略