日本維新の会の梅村みずほ参院議員が、名古屋出入国在留管理局で亡くなったスリランカ人女性について「ハンガーストライキによる体調不良で、亡くなったかもしれない」などと発言した。女性の遺族らは17日、記者会見を開き「発言は事実無根のデマ」として、梅村議員に発言の撤回と謝罪を求めた。

「可能性は否定できない」を連発
 梅村議員は12日、参院本会議での入管法改正案の審議で2021年3月に亡くなったウィシュマ・サンダマリさん(当時33歳)について言及。「よかれと思った支援者のひと言が皮肉にもウィシュマさんに『病気になれば仮釈放してもらえる』という淡い期待を抱かせ、医師から詐病の可能性を指摘される状況につながった恐れも否定できない」などと主張した。


 遺族の弁護団は梅村議員に、この発言の根拠を尋ねる質問状を送付。質問に回答する形で梅村議員は16日、参院法務委員会で「事実はない。しかし可能性は否定できない」と繰り返した。また、ウィシュマさんの死因について「ハンガーストライキによる体調不良によって亡くなったかもしれない」との見方も示した。

 出入国在留管理庁が公表した調査報告書は、死因を特定できなかったとしている。

妹「強く抗議する」
 ウィシュマさんの遺族らは17日、東京都内で記者会見を開いた。妹のワヨミさん(30)は「姉が詐病ということは一切ない。強く抗議する」、ポールニマさん(28)も「(亡くなる前のウィシュマさんの様子を映した)ビデオを見たら姉が苦しんでいたのは誰でも分かる。梅村議員はビデオを見たと言うが、目をつぶっていたのではないか」と批判した。

 弁護団の駒井知会弁護士は「ハンストや詐病の可能性があるとの主張は事実無根のデマだ。梅村議員の発言はウイシュマさんの尊厳を死してなお、踏みにじるものだ」と指摘した。【金志尚】

毎日新聞 2023/5/17 20:53(最終更新 5/17 21:06) 766文字
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★1 2023/05/17(水) 22:13:06.38
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