朝日新聞2023年5月26日 10時15分
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 徳島県の後藤田正純知事は25日、鳥取市で開かれた近畿ブロック知事会議に出席し、計画のある四国新幹線について、「四国(の4県)は岡山ルートでまとまる」と述べ、徳島県としては淡路島を経由するルートでの実現を求めない考えを示した。

 四国新幹線については、瀬戸大橋を使う岡山ルートでの実現を徳島以外の四国3県が求めている。一方で、飯泉嘉門・前徳島県知事は4月の知事選で淡路島経由のルートの実現を訴えていた。

 この日の会議で、国への要望項目のうち、北陸新幹線の早期全線開業に関して議論する中で、後藤田知事は四国新幹線についても検討していくことを求めた。その上で、「今まで徳島だけが淡路ルートを言っていたが、これはちょっと違うと思う。四国は一致して岡山ルートに。徳島が賛同してまとまるので」と述べた。

 会議終了後、後藤田知事は記者団に、「ようやく徳島がまとまって四国新幹線の岡山ルートを主張できたことは大きかった。徳島がほかの3県と同じ方向を向くことになる」と話した。

 近畿ブロック知事会議には近畿2府4県と福井、三重、鳥取、徳島の4県の知事らが出席した。

 この日、後藤田知事は鳥取市内の別会場で開かれた関西広域連合委員会にも出席。関西広域連合と愛媛県、高知県の3者で結んでいるドクターヘリの相互応援協定に香川県を加えて、新たな協定を6月6日に結ぶことを報告した。(柳川迅)