調査を進めていたアメリカの捜査官による調査報告から、武漢ウイルス研究所では中国軍と協力してコロナウイルスを組み合わせる研究が行われていた実態が浮かび上がったと、アメリカのThe Sunday Times紙が報じました。
調査官らは、こうした研究が表に出ない理由のひとつは、裏のプロジェクトが中国軍の資金提供により行われたことだと考えています。報告書の中で調査官は「民間機関としての体裁をとっているにもかかわらず、アメリカは武漢ウイルス研究所が中国軍と論文や秘密プロジェクトで協力してきたと判断した」と述べました。

What really went on inside the Wuhan lab weeks before Covid erupted
https://www.thetimes.co.uk/article/inside-wuhan-lab-covid-pandemic-china-america-qhjwwwvm0

ある調査員の話では、軍の資金で行われた「RaTG13」の秘密実験は2016年には始まっていたとのこと。この頃から、武漢ウイルス研究所は研究内容を表に出さなくなり、新しいコロナウイルスについての情報公開もほとんど行わなくなりました。軍の影響は、論文に名前が出ている軍の科学者が、軍医学校の拠点である北京微生物疫学研究所に勤務していると記載されている点からうかがえるのみとなっています。
中国軍が武漢ウイルス研究所の研究を援助したのは、ウイルスを生物兵器に利用することを意図していたからだと、調査官は考えています。その根拠は、ウイルスが表沙汰になってから1カ月余りしか経過していない2020年2月に、Zhou Yusen氏という軍の研究者が驚くべきスピードでCOVID-19ワクチンの特許を取得したことです。
これほど大きな功績を残したにもかかわらずZhou氏が2020年5月に54歳で死亡した際の扱いは小さく、中国メディアは名前の後に括弧書きで「故人」と記載しただけでした。ある目撃者はZhou氏が武漢の研究所の屋根から落ちたと証言していますが、これは確証が得られていません。
調査員らはまた、武漢ウイルス研究所のレベル3の実験室でコロナウイルスの機能獲得実験を行っていた研究者3人が、2019年11月中旬にコロナウイルスの症状で倒れたとする通信傍受記録も入手しました。その後、研究者の家族がひとり死亡しています。

詳細はソース 2023/6/12
https://gigazine.net/news/20230612-wuhan-lab-covid-pandemic-china/