【パリ=北松円香】スイスの金融大手UBSは買収したクレディ・スイス・グループの人員を半分以上削減する方針だ。7月末と9月、10月の3回に分けてリストラを進める。米ブルームバーグ通信が27日に報じた。

UBSは買収により両行合わせて12万人の人員を抱えることになり、今後3割にあたる3万5000人を削減するという。ロンドン、ニューヨークと一部のアジアの投資銀行部門の人員が整理対象になる。

一方、今後の事業の柱となる富裕層ビジネス部門の担当者は大部分を引き続き雇用する方針だ。

クレディ・スイスのスイス国内の商業銀行部門の運営方針については2023年7-9月期に結論を出す見通しという。

同部門についてはUBSの商業銀行部門との統合や、クレディ・スイス本体から分離した上での新規上場などが選択肢となる。統合した場合、UBSの影響力が強まりすぎるとしてスイスの政治家や企業から懸念の声が上がっている。

日本経済新聞 023年6月28日 5:16
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR27DXR0X20C23A6000000/